GUI機能の実装(tkinter)
やりたいこと
画面の表示 (Window/メニューバー/ラベル/画像など)
ユーザー入力情報処理(ボタン・テキストボックス・シークバー)
GUIを使ったフォルダ・ファイルの指定
実装にはpython標準ライブラリでるtkinterを利用する。細かい機能が多いライブラリでるため、使う頻度が多い機能に重点を絞る。
実装後のイメージ
実装
最終的なソフトは下記に記載
Window・メニューバーの表示
tkinterではroot windowの中にframe(部品置き場となる領域)を配置してwidget(ラベル・ボタンなどの部品)を配置する。
(windo/frame/widgetなどの概念は下記ページが参考となる)
空のwindow(あるサイズで指定した色で塗りつぶされたWindow)は下記のように記述できる。
title(Windowタイトル)/geometry(画面サイズ)/bg(背景色)は実現したいGUI機能に応じて設定する。
class TkRoot(tk.Tk): ''' Tkinterウィンドウ画面クラス (画面設定/メニューバー設定) ''' def __init__(self): ''' Tkinterウィンドウ画面コンストラクタ ''' super().__init__() self.title("GUI_title") #Windowタイトルの描画 self.geometry("400x300") #画面サイズ self.config(bg="black") #背景色
このWindowには、Menuバーを設定することができる。(下記がメニューバーの実装例)
下記関数をコンストラクタで呼び出すとWindow描画初期化時にメニューを描画できる。
label(メニュータイトル)/cmd(押されたときに実行する関数)は必要に応じて変更する。
def create_menu(self): ''' メニューバーの描画 ''' self.menu_bar = Menu(self) self.config(menu = self.menu_bar) self.file_menu = Menu(self.menu_bar,tearoff=0) self.file_menu.add_command(label='Open Existing File',command=self.callback_GUI_file_select) self.file_menu.add_separator() self.file_menu.add_command(label='Open Existing Directry',command=self.callback_GUI_folder_select) self.menu_bar.add_cascade(label='Files', menu=self.file_menu)
ラベル/画像などの画面表示
冒頭に記載したようにtkinterではwindowにframe(部品置き場となる領域)を配置する。 (下記がフレームのみを描画したイメージ)
下記にframeを描画するコードを記載する。
width/heightでフレームサイズ、bgで色設定ができる (propagate設定を明示的にFalseにしないとサイズが反映されないので注意)
フレームは設定後pack()関数を呼び出したときに初めて描画される。
class TkFrame(tk.Frame): def __init__(self, master=None): ''' Tkinterウィンドウ画面コンストラクタ ''' super().__init__(master) self.root = master self.config(width=200) #フレームサイズの設定(幅) self.config(height=200) #フレームサイズの設定(高さ) self.config(bg="gray") #フレームの設定(色) self.propagate(False) #フレームのpropagate設定 (この設定がTrueだと内側のwidgetに合わせたフレームサイズになる) self.pack() #フレーム描画
上記で作成したフレームに対する画面描画 (labelによる文字列描画、OpenCVで読み込んだ画像の描画)は下記のようになる。
def create_widgets(self): ''' Widget描画用処理 ''' #ラベルの描画 #ラベル表示するテキストを設定 font(フォント名/サイズ/太文字),fg:文字色,bg:背景色 self.label1 = tk.Label(self,text='label_test',font=("Helvetica", 20, "bold"),fg = "red",bg = "blue") self.label1.grid(row=0,column =0,sticky=tk.W) #キャンバスの描画 (Opencvで読み込んだ画像の表示) image_bgr = cv2.imread("lena.jpg") image_bgr = cv2.resize(image_bgr,(100,100)) # opencv画像をresize image_rgb = cv2.cvtColor(image_bgr, cv2.COLOR_BGR2RGB) # imreadはBGRなのでRGBに変換 image_pil = Image.fromarray(image_rgb) # RGBをPILフォーマットに変換 self.image_tk = ImageTk.PhotoImage(image_pil) # ImageTkフォーマットへ変換 self.canvas = tk.Canvas(self, bg="blue", width=image_bgr.shape[0], height=image_bgr.shape[1]) self.canvas.create_image(0, 0, image=self.image_tk, anchor='nw') # ImageTk 画像配置 self.canvas.grid(row=1,column =0,columnspan=2,sticky=tk.W)
上記実装では各widgetの配置にgridという関数を利用している。gridの機能によりFrameを縦・横に区切って指定した場所にwidgetを配置する。
凝った配置をしようとする場合、設定方法は下記サイトが参考になる。
フォント設定についてさらに凝った設定をしたい場合は下記サイトが参考になる。
ユーザー入力ボタンの表示
ユーザーの操作を受け付けるボタン/テキストボックス/チェックボックス/ラジオボックス/シークバーは下記のように実装できる
下記において、チェックボックスは選択式ボタン、ラジオボックスは択一選択式ボタンとしている。
選択されたチェックボックスの状態はgetメソッドで取得できる。
ボタンが押された場合の処理はコールバック関数として任意の処理に紐づけることができる。
同様に、値が変わったときに処理を動かしたい場合にはtraceを使ってコールバック関数と紐づけることができる。
def create_widgets(self): ''' Widget描画用処理 ''' #ボタンの描画 self.button1 = tk.Button(self,text="Hello World",command=self.func_callback_button) #ボタン文字列・コールバック関数の設定 self.button1.grid(row=2,column =0,sticky=tk.W) ##http://infohost.nmt.edu/tcc/help/pubs/tkinter/web/anchors.html #テキストボックスの描画 self.textbox1 = tk.Entry(self,width=20) self.textbox1.insert(tk.END,"default") #テキストボックス初期文字列の設定 self.textbox1.grid(row=3,column =0,sticky=tk.W) #チェックボタンの描画 self.chval = tk.BooleanVar(False) #チェックボタン初期値設定 self.chbox1 = tk.Checkbutton(self, text = 'check1', variable = self.chval) #チェックボタンテキスト/変数紐づけ設定 self.chbox1.grid(row=4,column =0,sticky=tk.W) #ラジオボタンの描画 (択一式) self.radval = tk.IntVar(0) #ラジオボタンテキスト/変数紐づけ設定 self.radbut1 = tk.Radiobutton(self, text = 'radio0', variable = self.radval, value = 0) #ラジオボタンテキスト/変数紐づけ設定 self.radbut1.grid(row=5,column =0,sticky=tk.W) self.radbut2 = tk.Radiobutton(self, text = 'radio1', variable = self.radval, value = 1) #ラジオボタンテキスト/変数紐づけ設定 self.radbut2.grid(row=5,column =1,sticky=tk.W) #シークバーの表示 self.seekbarval = tk.DoubleVar() #シークバー変数設定 self.seekbarval.trace("w", self.func_callback_seekbar) #シークバー変数変動時コールバック関数設定 self.sc = ttk.Scale(self,variable=self.seekbarval,orient=tk.HORIZONTAL,from_=0,to=255) #シークバー描画 self.sc.grid(row=6, column=0,columnspan=2, sticky=(tk.N,tk.E,tk.S,tk.W)) def func_callback_seekbar(self,*args): ''' バーを動かして値が変化したときのコールバック ''' print('value = %d' % self.seekbarval.get()) def func_callback_button(self): ''' ボタンを押したときのコールバック関数 ''' print("テキストボックス:",self.textbox1.get()) print("チェックボックス:",self.chval.get())
GUIを使ったフォルダ・ファイルの指定
tkinterではGUIを使ってファイルやフォルダを指定する機能を利用することができる。(下記の例)
以下にに関数化して実装する例を示す。
メニューバーやボタンのコールバック関数に指定するとファイル入力を伴うGUIツールで利用しやすい。
def callback_GUI_file_select(self): ''' GUIを用いたファイル指定 ''' # ファイル選択ダイアログの表示 fTyp = [("","*")] #fTypeで拡張子を限定可能 iDir = os.path.abspath(os.path.dirname(__file__)) #GUI表示でのデフォルトパスを指定 file = filedialog.askopenfilename(filetypes = fTyp,initialdir = iDir) #指定したファイル名を取得する (キャンセル時は空文字) if file != "": messagebox.showinfo('folder',file) def callback_GUI_folder_select(self): ''' GUIを用いたフォルダ指定 ''' # ファイル選択ダイアログの表示 iDir = os.path.abspath(os.path.dirname(__file__)) #GUI表示でのデフォルトパスを指定 folder = filedialog.askdirectory(initialdir = iDir) #指定したファイル名を取得する (キャンセル時は空文字) if folder != "": messagebox.showinfo('folder',folder) '''